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2006.03.30

ニフティの「Winny」規制

私は「ニフティ」とキーワードで、フィード検索を掛け、それを FreshReader で読んだりしているんですが、今日の「ニフティ」キーワードの話題は、もっぱら、Winny の規制のことで、しかも、かなり普段より量が多かったです (^^;;

ISP大手のニフティは3月30日,「Winny(ウィニー)」をはじめとするファイル共有ソフトの通信制御(トラフィック・コントロール)を強化する予定であることを,ITproの取材に対して明らかにした。Winnyなどの通信が,他の通信に悪影響を与えないようにすることが目的。遮断することはないという。詳細については,近日中に公表する予定。

[ ニフティ,「Winny」通信の規制強化を予定:ITpro ]

中身をざっと見た感じ、「ニフティ、オマエもか」と「ぷらら」の全面規制と、同列に扱っているものが多かったんですが、良く読めば分かるとおり、完全に使えなくするわけではなく、他の通信に「悪」影響が出ないようにコントロールする、つまり「QoS」のようなことを自社回線に対して行うということです。

実のところ、大手のISPは、どこも多かれ少なかれ、Winny に限らず、回線をむやみやたらに占有する行為に対して、いろんな規制を既に行ってきています。それを如何に旨くやって、なるべく多くのユーザからの文句が出ないようにするのかが ISP の「腕」だったり「質」だったりします。でも、それをわざわざ云いはしません。それをしなかったとしたら、エロサイトやスパムなどの影響で即死しているサービスがたくさんあるでしょう。

例えば、2ちゃんねるを読めば、どこそこの ISP は使いものにならない、とかいう情報は昔からありました。それは Winny のカジュアルユーザは知らないかも知れませんが、Winny は ISP にとって、ずっと悩みの種であり、規制の対象でもあったんです。ただ、それを ISP は云わなかった。ヘビーユーザはファイルが落ちてくる速度が落ちるから、経験的にそれを知っていた。

さて、なんで、ここに来て、今まで云わなかったことをわざわざ云うのかと考えてみると、いわば、為替市場に対しての口先介入のような効果も狙った部分が大きいのでしょう。

しかし、もう一つ理由として、データ量の多さという意味で Winny などはエロサイトやスパムと同列でも、Winny に代表されるファイル交換ツール自体は悪ではない、とする立場を取ることと、帯域をコントロールすることを両立するためには、現状を正直にユーザに告知すべきという判断があったのかも知れないと感じます。

だって、エロサイトやスパムは規制されても、文句を言ってくることはありませんが、正しく Winny を使っているユーザには文句を言う権利があり、実際、文句を云うか、黙って、他の ISP に移るでしょう。

それとは別に、ネットワークにも物理的限界のあること、高速道路と同様、100km/hで走れるように作られていても、渋滞すれば100km/hで走られるわけではないこと、道路を最も効率よく利用するには、どうすればいいのかということも含めて、ユーザも選択をしないとならなくなってきていることの兆しかなとも思います。

ちなみに、Winny をまったくしない人は、ぷららに変更すると快適になるだろうなぁと思います(笑
そういう選択肢もあると云うことは多様性としては良いことかも知れません。

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